クラブについて

FCバモスは、白山幼稚園の卒園児を中心に、近隣の小学生やキッズ世代の子供たちが集まった川崎市幸区のスポーツ少年団です。1993年発足、2003年に川崎市第4種サッカー協会に登録しています。
バモスは『 サッカーは遊びの延長線上にある 』という考えを基に、楽しく、いっぱい体を動かす事をモットーにしています。子どものサッカーは、大人のサッカーと同じではありません。
自由な発想を持てる、また自分の考えを持てる選手に育てるべく、『 勝つためだけのサッカー 』ではなく『 自分のベストを尽くせるサッカー 』を目指し、技術を身に付けていきます。『 試合 』は、練習で身に付けた技術を試し合う『 場 』であり、選手全員にその『 場 』を提供します。
個人個人の練習の成果を、自分のベストを、思う存分出してくれ!!

 

 

『 指導理念 』

≪ A.ゆとりをもつ ≫

少年サッカーの指導では" ゆとり "が不可欠だと言われます。
" ゆとり "とは何かというと、時間的余裕ではなく、子供たちの自由な発想や意欲を妨げないということです。自由な発想や意欲は、考えすぎたり、ノルマを与え過ぎたりすることによって妨げられます。
 旧西ドイツのベッケンバウワー氏は、『 小学生時代では、戦術的要素を与え過ぎないようにすることが大切だ。そうしないと個性的な選手は育たない 』と語っています。
" あなたはこういうプレーをしなさい "とか" あなたの役割はこうですよ "ということをあまり子供たちに言ってはいけないということです。なぜそうなのかといえば、小学生時代では自分で考え、決断してプレーする習慣を養うことが大切だからです。
 人間が自分の意志で考えたり、創造したり意欲を起こしたりする場所は、脳の、耳から前の『 前頭葉 』と呼ばれる部分です。
 実はこの『 前頭葉 』は5才から11、12才まで、つまり小学生時代に急激に発達するのです。そして脳がうまく機能するかどうかは、突起のからみ合いがうまくできたかどうか、つまり配線作業がうまく行われたかどうかにかかってきます。
ですから、この時期に子供に自分で考えさせたり、自分で決めさせたりすることが重要になります。子供が自分で考えて判断する時間が多ければ多いほど、子供の、前頭葉の脳細胞のからみ合いが密になり、将来自立するための基礎が出来上がります。
 ところが、この時期に詰め込み主義で、ああしろ、こうしろ式に子供に接して、考えたり決断したり、創造したりすることをあまりしないと、『 前頭葉 』の配線があまりなされず、前頭葉の機能が劣った人間ができてしまいます。
 大人の年代になってから、よく" 彼は創造性に欠ける "とか" 彼はあまり意欲がない "などということがありますが、その土壌は実は12才ぐらいまでの間に作られているのです。
 指導にゆとりが必要な理由はここにあるのです。

 
 
≪ B.個性の尊重 ≫

子供はそれぞれ成長の速度、興味、関心、性格、家庭環境が違い、個人差があります。よく観察してそれぞれの長所を見つけることが必要です。小学生時代ではその『 長所を伸ばす 』ことを最大の目標にするべきです。
 低学年では『 できること 』をテーマとし、それをどんどんやらせることによってモチベーション(やる気)を高め、サッカーに主体的に取り組む意欲を引き出します。
 高学年でも、さらに『 できること 』をどんどんやらせます。と同時に『 できないこと 』を自覚させることが大切になってきます。『 できないことができるようになる 』ことの楽しさを知らないと、意識が低下してしまうからです。『 できないこと 』は悪いことではありません。ただ、それを『 やろうとしない 』のはよくない、ということを教える必要があります。 『 長所を伸ばす 』には、それをコーチが認めているということを、子供に伝えなければなりません。すなわち、ほめてあげる、ということです。
 人間は、ほめられたことは忘れません。とくに子供はそうです。ほめられると自信につながり、それが内発的動機づけを生みます。そして積極性、自主性、向上心につながっていくのです。
つまり、長所をしっかりほめてあげることが、短所を克服しようという気持ちを引き出すのです。
 
 
 
≪ C.勝つことと育てること ≫

 子供によってスポーツを始める動機は違いますが、最初は楽しみでスポーツに携わっている子供でも、時が経ち、そのスポーツに習熟してくると" 勝ちたい "という意欲が芽生えてきます。技術が上がれば競技志向が強くなるというのは、人間の自然な傾向なのです。少年スポーツでも、競技があれば勝つために全力を尽くす、それが正しい態度です。勝つためにスポーツのルールを無視すること、勝つこと以外は価値がないのだと考えることがいけないのです。
 よく、試合をして勝てなかったときに" 自分は今まで何をやってきたんだ "などと言って自分が一生懸命取り組んできた" 過程 "までも否定してしまう人がいますが、試合までの準備をしっかりやってきた人は、たとえ勝てなくても過程まで否定することはないのです。むしろ、自分のやってきた" 過程 "をしっかりと見据えて、次へのステップの足掛かりにすべきなのです。
競技スポーツにおいては、勝つためにプレーするのが当然ですが、勝つためにまず自分のベストを尽くすことに、全意識、全エネルギーを集中させることが大切です。ベストを尽くした先に" 勝利 "がある。勝つことは大事だけれど、自分のベストを尽くして勝った方がもっと価値がある、ということです。
 試合をしたら勝ちたいと思うのは、大人も子供も同じです。また、勝たせてやりたいと親が願うのも当たり前です。勝てばみんながうれしい。この上ない喜びを味わうこともあります。だからといって、子供に過剰な期待を寄せ過ぎると、親が喜ぶから頑張り、大人の期待に応えるために試合に勝とうとする傾向が出てきてしまいます。
 子供達の指導では、勝ちたいと思う子供を育てることが大切です。年齢が上がってくるにしたがって競争意識が自然に生まれてきます。そのタイミングを捕らえて勝ちたいと思う子供、負けず嫌いな子供に育てるのです。思春期を過ぎて自立する年代になってから伸びるのはこういう子供たちです。自分の心の中に燃えるものを持っている子供は内発的動機づけが高いので、指導者のちょっとしたアドバイスがあれば、グングン伸びていきます。
 
 
日本サッカーの育ての親とも言われているクライマー氏は、次のような有名な言葉を残してくれました。

" 自分自身との闘いに勝つこと、それがもっとも偉大な勝利である "

この言葉は、スポーツに携わる人間にとってまさに至言といえます。スポーツの世界だけでなく、世の中のさまざまな営みにおいて光を放つ言葉です。
 勝利とは何かと考えるとき、また、少年期における勝利の追求の仕方を考えるときに、最後にはここに行き着くのではないでしょうか。

 

『子どものサッカーにおける7つの心得』                 files/files20170610123016.pdf

『サッカーをする子どもを持つ親のための10の心得』    files/files20170610123104.pdf

 

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